病気にならない「予防栄養学」講座

第1回 身体と栄養

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POINT1 食べたものは、そのままでは私たちの身体にならない!

POINT2 毎日300gものタンパク質が入れ替わっている!?

POINT3 体重を1kg減らすのに必要なカロリーは7000kcal

 

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食事をして、食べたものが身体を保ち、身体を動かす原動力になります。自分で意識しない時も身体は動き続けています。

口から入った食べ物は、そのままの状態で吸収され、身体の一部になって働くわけではありません。コラーゲンを食べたり、飲んだりしたら、すぐに吸収されて肌がぷるぷるになるようなイメージで捉えがちですが、どの食べ物も口と胃、十二指腸、すい臓などから分泌される消化酵素によって一度分解されます。これを消化といいます。

そして、体内に取り込まれこれを吸収といい、身体の各部分に運ばれていきます。もう少し厳密に言えば、食べ物に含まれる糖質やたんぱく質、脂肪などの栄養素が最小の単位まで分解され、十二指腸や小腸で吸収され、血液やリンパ液に溶け、肝臓やリンパ管などを通って全身に運ばれるのです。

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食べ物は消化・吸収され、身体に必要なエネルギー源として働きますが、同時に血液、筋肉、細胞膜、皮膚など身体をつくる材料にもなります。
人の体重の約60~70%は水分で、残りの半分以上(16%前後)が身体をつくっている体たんぱく質です。そのうち約3%は毎日入れ替わっています。

爪や髪がのび、皮膚が28日周期で生まれかわるなど、各組織の細胞では、つねに新しいたんぱく質がアミノ酸からつくられ、古いたんぱく質は分解し血液中に出されています。そして血液中に出された分解物は、ふたたび肝臓で新しいアミノ酸につくり替えられ血液中に出ていくのです。体重50kgの成人女性なら、1日300gのたんぱく質が生まれ変わっているのです。

 

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同じように、身体をつくる脂質は、摂り過ぎると肥満や脂質異常症などを引き起こす原因として敬遠されがちですが、細胞膜やホルモンなどの構成成分としても重要で、不足すると免疫力の低下、アレルギー症状を引き起こす原因にもなります。しかし、血液中に増えすぎるとさまざまな悪影響を及ぼすのも確かです。このように、脂質の種類はその主成分である「脂肪酸」の割合によって性質が分かれます。コレステロールもわかりやすく「善玉」「悪玉」と呼ぶように、身体に良いもの、悪いものがあり、しなやかな血管をつくるには必要なものです。

このように気付かないところで、食べたものは栄養素として身体のあちこちで互いに拮抗しながら働いています。

「エネルギーをつくる」、「身体をつくる」これをスムーズにすすめるためには、ビタミンやミネラルが必要なのです。ほかにも食物繊維や機能性成分なども身体づくりにかかわっています。
元気で生き生きと過ごす(健康)、美しさを保つ(美容)ためにも、食べ物と身体の関係をもう少し詳しくみていきましょう。

 

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春になり薄着になるとまず一番に気になるのは体型ではないでしょうか?肥満とは、標準体重よりオーバーした、いわゆる体脂肪が過剰に蓄積された状態です。食生活が豊かになり、いつでもどこでも好きなものを好きなだけの生活を続け、そこで生まれた過剰栄養が問題視され、ダイエットが言いだされました。

そして、同時に痩せていることがあたかも美しいことであるかのような誤解も生まれています。痩せすぎると、脱毛、肌荒れ、月経停止なども生じ、健康的な若々しさまでが失われます。余分な脂肪を取り去り、筋肉質の身体になれば、基礎代謝も上がり、おのずと消費するエネルギーが増え、見た目の肥満を解消します。

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肥満の判定は、体脂肪率(体重のうち脂肪が占める割合)をめやすにしており、家庭用のヘルスメーターで簡単に量ることができ、適正値は男性で18%前後、女性で20%(年齢で差はある)、ちなみに男性25 %、女性30%以上を軽度肥満としています。

適正な範囲を超えた分だけダイエットすればいいのですが、体脂肪1kgを燃やすには7000kcalのエネルギー消費が必要なのです(1時間/歩く142kcal、自転車に乗る201kcal)。

このように考えると、バランスの良い食事を適切な時間に食べ、適度な運度が大切なことがわかります。

 

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nutrituion.ueda.image 京都生まれ、京都育ち。
病院・保健所・役所などに勤務後、雑誌の企画・編集・執筆に携わる。やがて、伝統ある町の魅力を全国に伝えるかたわら、食の専門家としても活動を開始。料理本の企画・執筆、栄養指導を経て、やがて京都のおばんざい教室『よろしゅうおあがり』を立ち上げる。こうした経験をいかし、現在も医療の現場や企業での栄養管理・指導にまで活躍の場を広げ、今もさまざまな料理レシピを生みだし続けている。

 

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