食事の謎を解き明かす栄養トリビア

運動前にバナナを食べるのは本当に体に良い?効果的なバナナの食べ方とスポーツ時の食事の注意点

スポーツをされる方の中には、即座にエネルギー補給が出来たり、手軽で簡単に食べられるという理由から運動前にバナナを食べる方も多いのではないでしょうか。

 

特に大切な試合や競技などの当日、ベストパフォーマンスを出すためには、バランスのとれた栄養をいかに適切に補給するかで結果に大きく影響します。

アスリートだけでなく、趣味でスポーツを楽しむ皆さんにも言えることですが、バナナを食べるタイミングや量、他の食材との組み合わせなど工夫が必要です。

 

運動前にバナナを食べる

 

今回は運動前にバナナを食べるのは、本当に体に良いのか、またどんな効果があるのかをお伝えします。

 

バナナに期待できる栄養素とその働きとは?

「総務省家計調査(https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html)」によると、バナナは2005年から2019年まで15年連続でよく食べる果物の1位となっているそうで、一世帯当たりの年間消費量は約18kgです。

バナナは、ビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれていて、美肌効果・貧血予防・熱中症予防・便秘予防などさまざまな効果が期待出来ると言われています。その中でも代表的な成分は以下の2つです。

 

・カリウム

スポーツなどで汗をかくと水分と一緒にナトリウムやマグネシウム、カリウムなどの電解質も失われます。

カリウムはナトリウムとともに細胞内液の浸透圧を一定に調整する働きがあるので、カリウムが不足すると筋肉に負荷がかかったときに足がつるなどの原因となります。

カリウムの一日の摂取基準は成人男性2,000mg、女性1,600mg。バナナ1本につき360mgのカリウムが含まれており果物の中で最も多く、キウイ2個分、リンゴ3個分に相当します。

 

・ポリフェノール類(フィトケミカル)

赤ワインや緑茶に多く含まれている成分ですが、バナナにもポリフェノールは含まれています。

熟したバナナほどポリフェノールの含有量が高いので、バナナの皮に現れてくる茶色い斑点(シュガースポット)がでてきたバナナがおすすめです。

強い抗酸化作用があり、活性酸素を取り除くといわれています。

 

バナナにまつわる、それ本当?

そんな栄養が豊富なバナナですが、一方では「カロリーが高いから太る」「便秘解消効果がある」「体を冷やす食べ物」など、いろいろな噂話を耳にしますよね。

果たして、それらの噂話は本当なのでしょうか?

 

・バナナを食べると太る!?

高カロリーと思われがちなバナナですが、可食部100gあたりのカロリーは86Kcalほど。ご飯100gは約168 Kcalなので、ご飯の半分ほどです。ご飯の代わりにバナナを食べる分には糖質もカロリーも減るため、太る心配はないでしょう。ただし、他の果物より糖質は高めなのでバナナばかりを好んで食べてしまうとカロリーの摂りすぎとなるため注意が必要です。

 

・バナナで便秘解消できる!?

バナナは不溶性食物繊維が豊富です。それが水分を吸収して便のかさを増して、腸のぜん動運動を促すため、十分な水分とともにバナナを食べることで便秘解消に役立ちます。

さらに、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖も含まれているので、整腸作用が期待出来ます。

 

・バナナは体を冷やす?

南国のフルーツであるバナナは、カリウムが豊富なので体を冷やす性質があります。ただ、1~2本食べたからと言って体が異常に冷えるという事はないので、気にする事はないでしょう。

心配な方はバナナを温めて食べるのもおすすめです。皮をむいてラップをし、レンジで30秒ほど温めるだけ。甘みが増しておいしくなります。さらにパンにのせてシナモンを振ってバナナシナモントーストにするのもおすすめです。

 

運動時にバナナを食べる効果的なタイミングは?

・運動前の効果

バナナは速やかに消化されるので、運動の30~40分前に食べるのが効果的です。

ビタミンやミネラルといった栄養素が豊富で、さらに食べてから体内へ吸収されるまでの時間が早いので栄養補給に優れています。

バナナは複数の糖質を含んでいます。ブドウ糖、果糖、ショ糖などで、それぞれ消化のスピードが違います。この複数の糖質は素早くエネルギーに変換されるうえ、長い間持続します。

バナナに含まれる糖質を摂ることで、スタミナの持続にも効果があります。

・運動後の効果

素早く筋肉疲労を回復させるために、運動後すぐにバナナを食べるといいでしょう。

運動した後、体は一種の飢餓状態になっているので、栄養の吸収効率がよく、この状態は運動後45分間とされ、「ゴールデンタイム」とも呼ばれています。

特に筋肉のもととなるたんぱく質を摂取するなら、このゴールデンタイムの間がベストでしょう。バナナと一緒にたんぱく質を積極的に摂るといいですね。

 

また、バナナには筋肉のエネルギー源となる必須アミノ酸が豊富で、筋たんぱく質の合成を促進してくれます。これにより、運動後の筋肉の疲労回復も期待できるのです。運動をする前後にバナナを食べて体をパワーアップさせましょう!

 

運動前の食事で気をつけないといけないことは?

バナナを食べる事以外で、食事面で気をつけないといけない「運動前のNG行動」もありますので、覚えておいてくださいね。

 

NG①炭酸飲料など糖分を多く含む飲料を飲む

炭酸飲料は胃への負担がかかるうえ、500ml当たり40~65g程の糖分が含まれています。スポーツ時にエネルギーとなる糖分は必須の栄養素ですが、たくさん摂りすぎるとスポーツの最中に血糖値の急降下を引き起こす恐れがあります。水分補給にはお水がベストです、さらにミネラル分を補給できるスポーツドリンクを活用しましょう。

 

NG②脂質の多い食事や根菜など食物繊維の多い食品を摂る

脂っこい食事や、根菜などの食物繊維豊富な食事、お肉などは消化に時間がかかるため、スポーツ当日には避けたほうが良いでしょう。消化のために胃腸に血流が集中するため、コンディションの低下をもたらす恐れがあります。

 

NG③満腹

食べ過ぎた直後に運動すると、体の重さやだるさを感じ、疲労感を引き起こす可能性もあります。

 

NG④何も食べない

燃料切れで低血糖を引き起こす危険性があります。低血糖を起こすと、めまい、吐き気、震え、エネルギー低下で十分なパフォーマンスが出せないといったことにもなりかねません。

 

ベストコンディションで本番を迎えるために

アスリートやスポーツを楽しむ方は、食事もトレーニングの一環ととらえ、栄養の偏りがないようバランスの取れた食事を心がけましょう。

そして、練習の成果を発揮するため、大切な試合の際は手軽に摂れるバナナを活用しながら、運動前の最適な食事で、ベストコンディションで試合に臨みましょう。

 

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第3回 健康で美しくなるダイエット

 

健康管理士・調理師・整体師・ダイエットアドバイザー 池上道代さん

みち整体院 院長

健康管理士、調理師、整体師、ダイエットアドバイザーの資格を持ち、
お客様の健康から美容、食育のお悩みに幅広く応える。
また、日本痩身医学協会認定講師、日本フィジカルナテュール整体スクール神戸校校長として、ダイエットアドバイザーの資格取得から育成まで、トータルでサポートしている。

https://qol-up.wixsite.com/website

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