食事の謎を解き明かす栄養トリビア

「筋肉をつけるには、ささみを食べろ」は本当? 筋トレに効果的な食べ物と摂取の仕方

「引き締まった身体になりたい!」「ダイエットをしてキレイに痩せたい」

と思う方の中には、筋トレにチャレンジされる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、筋トレだけでは望む身体を手に入れるのは難しいです。

「人間は食べたものでしか身体は作られない」ので、身体の素となる食事でしっかり栄養素を補いながら、筋トレをすることが大事です。

 

筋骨隆々な方が食事にささみを食べている、という話を聞いたことがあるかと思います。そこで今回は、「筋トレをするなら、ささみを食べるといい」というのは本当か?

 

筋肉をつけるには、ささみを食べろは本当?

 

また、ささみのほかにも筋トレによい食べ物はどんなものがあり、どのように摂取するのが効果的なのか?を見ていきたいと思います。

 

筋肉を育てるのに適した高たんぱくの食材とは

「筋トレをするなら、ささみを食べるといい」というのは本当か?

と聞かれたなら、答えは「YES」です。

 

筋肉は主にたんぱく質で出来ているため、筋肉を育てるには良質なたんぱく源が必要です。ささみはたんぱく質を多く含み、脂質も少ないことから、筋肉を育てるのによいとされています。

 

そこでささみばかりを食べてしまう方もおられるようですが、同じものを食べると言うことは、同じ栄養素しか摂れないことになるのでお勧めできません。

 

たんぱく質は、肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品に多く含まれます。

高たんぱくの食材は、ささみのほかにも色々ありますから、工夫して取り入れるとメニューの幅も広がりますね。

 

<高たんぱくの食材>

・無脂肪牛乳(コップ1杯200ml)たんぱく質8.5g

・枝豆 (100g) たんぱく質11.5g

・豆腐(100g)たんぱく質6.5g

・マグロ刺身(100g)たんぱく質21〜25g

・ツナ缶(1個)たんぱく質16〜18g

・鶏むね肉(100g)たんぱく質24g

・鶏ささみ(100g)たんぱく質 24g

・豚ヒレ(100g)たんぱく質 22g

 

脂肪の多い肉はカロリー過多になるので、筋トレしながらダイエットしたい方の場合は食べ過ぎに注意が必要です。

 

たんぱく質を1回に摂取できる限界量は「体重×0.7g」とされています。それ以上を体内に取り込んでも、吸収ができずに体外に排出されてしまうので、一度に大量に食べるより、こまめに摂ることが大切です。

 

日本の伝統的な食事を見直そう

筋トレに高たんぱくの食事を摂るのがよいと言いましたが、効果的に摂取するためのメニューを考えるのはひと苦労ですね。

高たんぱくの食事というと、どうしても「肉」というイメージですが、実は日本の伝統的な食事は筋トレにとてもお勧めなのです。

 

例えば、朝食を見てみると、最近はパン派の方も多いですが、白米・焼き魚・納豆・味噌汁・漬物といった和食がバランスよく栄養が摂れ、筋トレにおすすめです。

 

焼き魚は良質なたんぱく質、納豆や味噌は大豆の発酵食品、味噌汁の具材として定番の豆腐やわかめなどの海藻にもたんぱく質は含まれています。漬物(糠漬け)はビタミン類を含んだ発酵食品となり、ご飯の量さえ気をつければ、和食をとる方が低カロリー高たんぱくなメニューと言えるでしょう。

 

パンだけ、などの炭水化物に偏った食事では、筋肉を育てるために必要な栄養素が取れていません。その際は、ゆで卵をプラスする、チーズやハムをはさむなど、たんぱく質をプラスする工夫をしましょう。また、果物やサラダなどで、たんぱく質の生合成にも関わるビタミン、ミネラルを補給をすることも大切です。

 

食事はあくまでも「栄養バランス」が大切です!

バランスに関して言うと、身体活動のエネルギーになる三大栄養素はたんぱく質、炭水化物(糖質)、脂質で、この3つを体内できちんと活用するためには、ビタミンとミネラルが欠かせません。栄養素はお互いに必要なものとして身体の中で作用するので、必要のないものはありません。

 

また、炭水化物(糖質)を体内でエネルギーに換えるには、大豆製品などに多いビタミンB1や、ささみやサケ、マグロ、青魚類などに多く含まれているビタミンB6を意識して摂取しましょう。

 

食事の際はさまざまな食材を取り入れられるように工夫し、日々の食事だけで難しい場合には、質の良いサプリメントを取り入れるのもよいでしょう。

 

和の食材で、今注目を浴びているのが、粉豆腐

豆腐を凍結・乾燥させた高野豆腐は、豆腐の栄養成分が凝縮しているため、とても栄養効率のいい食材です。

 

特に高野豆腐を粉にした粉豆腐は、粉だけに様々な料理にアレンジしやすく、検索するとレシピも多数見つけることができます。

 

白米や小麦粉などに比べ、糖質が低く腹持ちがいいので、ダイエットにも向いています。

筋肉を育てながら、同時に体脂肪を落としたいと考えている人にとってはありがたい食材と言えます。

 

しかも、たんぱく質、カルシウム、鉄分も豊富で、ほかにも、大豆イソフラボン、オメガ3脂肪酸、ビタミンEなど、女性にうれしい大豆由来の美容・健康成分が豊富に含まれています。

 

一方、豆腐から高野豆腐を作る過程で増えるのが、「レジスタントプロテイン(難消化性のたんぱく質)」。食物繊維のように、食事に含まれる脂肪の吸収を阻害、排出を助けます。また、高野豆腐(粉豆腐)に足りないβカロテンや、ビタミンCが補える食材を一緒に摂ると、より美容・健康効果がアップします。

 

筋肉をつける際に必要なたんぱく質以外の栄養素とは?

筋肉をつけるためには、たんぱく質以外の栄養素の助けを借りることで、さらに効果的に筋力アップすることができます。

 

・たんぱく質+ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を促すだけでなく、筋肉の合成を促す作用もあります。
[食材]しめじ・しいたけ・まいたけ・エリンギなどのきのこ類

 

・たんぱく質×ビタミンB群

たんぱく質の代謝をサポート。糖質や脂質のエネルギー代謝にもかかわり、特にビタミンB6はたんぱく質の合成を促します。

[食材]かつお・まぐろ・ささみ・バナナ・パプリカ・モロヘイヤ・アボカド・ブロッコリーなど

 

筋トレの必須アイテム、プロテインに記載されている「アミノ酸スコア」とは

私たちの身体は、水と脂肪を除くと、残りのほとんどがたんぱく質からできています。筋肉、皮膚、血管、血液、爪、髪の毛をはじめ、骨や臓器だけでなく、ホルモンの成分までもがたんぱく質で構成されています。

 

では、たんぱく質は何からつくられているのかというと「アミノ酸」です。アミノ酸は20種類あり、体内でつくることができる11種類の「非必須アミノ酸」と、体内でつくることのできない9種類の「必須アミノ酸」に分けられます。

 

そして、筋肉のもとである筋たんぱく質の合成で材料となるのが、後者の必須アミノ酸です。必須アミノ酸は体内でつくれないため、食事から摂取しなければいけません。

 

たんぱく質の摂取方法は様々ですから、筋トレによる筋肉量の増加効果を目指すなら「アミノ酸スコアが100のたんぱく質」を選ぶことが重要となります。

 

「アミノ酸スコア」とは、食品に含まれる必須アミノ酸の量を、国連食糧農業機構(FAO)や世界保健機構(WHO)によって定められた基準と比較してスコア化されたものです。

9つのすべての必須アミノ酸の量が、この基準を満たしている場合、アミノ酸スコアは「100」となり、その食品は「良質なたんぱく質」をもっているとみなされます。

アミノ酸スコアが100を満たしている食材やサプリメントを選びましょう。

 

筋トレした後はたんぱく質をすぐに摂取した方がいい?

実は、筋トレをしただけでは筋肉は大きく成長しません。

 

スポーツジムなどで筋トレをしても、筋肉のもととなるたんぱく質の合成は促進されず、場合によっては分解が進んでしまうこともあるのです。

 

では、どうしたら筋肉を成長させることができるのか?というと、筋トレのあとに筋肉の材料である「たんぱく質(アミノ酸)」をしっかり摂取することが重要になります。

 

たんぱく質を摂取することによって、たんぱく質の合成が始まり、筋肉が成長しようとするのです。これが、筋トレしたらたんぱく質を摂取しろ!と言われる理由です。

 

そして、今は海外で植物性のたんぱく質が注目されています。

肉や魚を食べるとたんぱく質だけではなく、脂肪も一緒に摂取してしまうため、ダイエットの効果を高めるためにも植物性たんぱく質の需要が高まっているのです。

最近では、乳製品に代わって植物性食品の人気が急速に高まっているようです。

 

筋トレで質の良い筋肉を育てるには

筋トレで質のよい筋肉を育てたいなら、基本的に、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、脂質の揃った食事が必要です。

 

1日に食べていい全体量を決めて、それを5~6回に分けて食べる(サプリメント含む)。

そして、食事の回数を増やしても食事の量は増やさないようにします。

 

たんぱく質が消化・吸収されアミノ酸として血液に乗るまでの時間は3時間と言われているところから考えると、3時間に1回のペースで良質なたんぱく源を摂取することが理想です。

そうすることによって筋肉の「材料」が血液中に常にある状態になるのです。

そして、筋トレ後の食事のとり方は大切です。

まず、筋トレ終了後にすぐにたんぱく質を摂り、筋トレで傷ついた筋肉に素早くたんぱく質を補給しましょう。プロテインなどを利用するのも良いでしょう。

 

このように筋トレを行うなら、食事(栄養)のことも知ってトレーニングに励まれるといいですね。
 
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健康管理士・調理師・整体師・ダイエットアドバイザー 池上道代さん

みち整体院 院長

健康管理士、調理師、整体師、ダイエットアドバイザーの資格を持ち、
お客様の健康から美容、食育のお悩みに幅広く応える。
また、日本痩身医学協会認定講師、日本フィジカルナテュール整体スクール神戸校校長として、ダイエットアドバイザーの資格取得から育成まで、トータルでサポートしている。

https://qol-up.wixsite.com/website

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