食事の謎を解き明かす栄養トリビア

鰻を食べると、本当に夏バテ防止になるの?鰻と梅干しとの食べ合わせは本当にNG!?

四季がある日本。

それぞれの季節のよさがあり、日本に生まれてよかったと思えることも多いものです。しかし、日本の夏は湿度が高く、年々暑さが厳しくなっていることもあり、高温多湿で身体にはかなりの負担がかかります。

この季節は夏バテになりやすくなっているので注意が必要です。

 

 

今回はそんな夏に食べるとよいと言われている鰻を食べると本当に夏バテ防止になるのか?また、昔から言われる「鰻と梅干は一緒に食べてはいけない」は本当なのか?に迫ります!

 

そもそも「夏バテ」ってなに?なぜ夏バテになるの?

「夏バテ」と呼ばれる状態とは、主に夏の暑い時季に食欲が落ちたり、体が重だるくなって気力や体力が落ちる状態を言います。

「なんだか疲れが取れない…」

「食欲がなくて、身体がダルイ」

「胃腸の調子がなんだかよくない、食欲がない」

といった、これらの症状を医学的に説明すると自律神経失調状態と言います。

 

では、そもそも、なぜ夏バテしてしまうのでしょう?

原因として考えられるものは様々ですが、主に以下の3つの原因があげられます。

 

  1. 水分不足

夏場は気温の上昇や睡眠時の発汗などで知らず知らずのうちに水分不足になりがちです。食べた物の消化吸収を助け、血液の流れやリンパの流れをスムーズにする「水」は、1日1.5~2.5リットルが必要と言われています。

注意していただきたいのは、カフェインや糖分の入ったコーヒー・紅茶・日本茶、スポーツドリンクなどの清涼飲料水、またビールなどのアルコール類などの嗜好品は、同時に利尿作用があるため、水分を摂ったつもりでも逆効果になる場合もあります。

 

  1. 栄養素不足

夏の気温の上昇とともに食欲が落ちてきて、冷やしうどん、冷麺、ざるそばなどの炭水化物に偏りがちになっていませんか?

炭水化物(糖質)は人間に必要なエネルギー源ですが、糖質をうまくエネルギーに変えてくれる、ビタミンB1やB2ナイアシンなどが必要です。さらにタンパク質は、疲労回復や持久力アップに欠かせません。不足すると疲れやすくスタミナ切れを起こしてしまいます。そしてミネラルは、暑い季節は特に汗と一緒に流れ出てしまうのでしっかり補給することが大切です。

 

  1. 自律神経の乱れ

近年の猛暑により、オフィスや店舗などの冷房の設定温度が低く、寒いくらいなのに、外出すれば猛烈な暑さ。その気温差の中、人間の体は体温を一定に保とうとして大量のエネルギーを消費し、その状態が長く続くといろいろな不調が現れてきます。

体温を調整する自律神経が乱れると、胃腸への血流が少なくなり胃腸の働きが低下して食欲が落ちてしまい生活する上で必要なエネルギーや栄養素が十分取れないことで不調をきたしてしまいます。

 

夏バテによいとされる食べ物にはなにがある?

人の身体を作っているのは、「食べ物」です。つまり、口から入れた栄養でしか身体は作られないということです。

夏バテのときは、身体に色々な不調が出ていますから、普段より気をつけて栄養を取りたいものです。

 

 

昔から言われている、夏バテによいと言われる代表的なものとしては「鰻」と「梅干し」があげられます。

なぜ「鰻」と「梅干し」が夏バテによいのか見てみましょう。

 

・鰻

最近では、お値段も高価となり、なかなか気軽に食べられる食材ではありませんが、

鰻にはビタミンA、B1、B2、E、Dのほか、カルシウム、鉄分、亜鉛、脂質(D H A、E P A)、コラーゲン、など、夏バテ予防に必要な栄養素が含まれています。

特にビタミンAは100g食べれば成人の1日に必要な摂取量を満たすことができます。

 

・レモン・梅干し・酢

クエン酸は梅干しやお酢、レモンなどの柑橘類等に酸味成分として含まれています。

また、酸っぱいものを摂ることによって唾液と胃液が分泌され、食欲を促し消化吸収を助け、胃腸を整えてくれます。

梅干しの塩分は汗で失われたミネラルの補給としても理想的な食べ物です。

 

以上の理由から、積極的に摂取するとよいですね。

 

他にも以下の食材が夏バテにおすすめです。

 

・レバー

鉄分などのミネラル、タンパク質、ビタミンB群などが豊富です。

鯵や鯖などと同じくナイアシンが豊富なので疲れが取れやすいと言われています。

貧血が気になる方にもおすすめです。

 

・豚肉

ビタミンB1は、脳や神経の働きを正常に保つ大切なビタミンで、豚肉に多く含まれます。炭水化物(糖質)をエネルギーに変えるときに補酵素として代謝に関与し、疲労回復を助ける働きがあります。

スタミナを付けたい時にもお勧め。

疲れやすい夏は、意識して摂取したいビタミンです。

 

・枝豆

枝豆に多く含まれるビタミンB1、B2は体内で糖質、脂質、タンパク質などを分解してエネルギーに変えてくれるので夏バテ防止や疲労回復に効果的。

また、カリウムなどのミネラルを多く含んでいるので、余分なナトリウムを体外に排出して体内の水分調節をしてくれるので、浮腫みやすい方には特におすすめです。

汗をしっかりかいた日には、茹でた枝豆に程よく自然塩を振って食べるとミネラル補給になり、夏のビールのお供にもピッタリ。

 

・夏野菜

猛暑の夏は、体内に熱がこもりがちです。

トマト、きゅうり、なす、ゴーヤ、モロヘイヤ、ズッキーニなど、夏に旬を迎える野菜には体を冷やす働きがあり、また水分やカリウムが豊富に含まれているので夏に起こりやすい脱水などを予防する働きもあります。

こうやって食事を整えることは重要ですが、近年は季節を問わず当たり前のように存在する野菜たち。

旬の野菜が分かりにくくなりましたよね。

 

野菜の栄養価は昭和30年前後と比べて低下していると言われています。

現代の野菜は昔に比べて栄養価が低いって本当?(成田崇信) – 個人 – Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20190507-00125184/

 

足りない栄養素は天然のサプリメントで補うというのも一つの選択肢です。

クロレラについて

 

夏バテにならないよう生活にも注意しよう

食べ物のほかに、夏バテにならないように生活にも注意が必要です。

 

今はエアコンが普及し、いつでも快適な環境で過ごせるため、体温調節機能が衰えてきています。また、水分をとらない、運動不足で新陳代謝が悪い、など汗をかかない様々な要因が増えています。

 

特に夏は建物の中と外の温度差が激しく自律神経も乱れがちで体温調節がうまく出来ないといった、体調不良を引き起こす原因が多くなります。

汗をかかないと、体内に熱が溜まって熱中症になる危険性が高まります。

ですから新陳代謝を活発にするため、汗をかくことも必要です。

 

また、冷たいものばかり食べていませんか?

いくら暑いからといっても冷たいものばかりを食べ続けると胃腸の動きが弱まるので冷たいものの食べすぎにも注意が必要です。

 

特に冷たくて甘いものは要注意!

アイスクリームや冷たい清涼飲料水、炭酸飲料などはたくさんの砂糖が含まれているものが多いです。摂りすぎると糖質をエネルギーに変えるために必要なビタミンB1をたくさん消耗してしまいます。

ビタミン B1の不足が続くとバテたり、疲労感が残るなどの症状が出てきてしまい、夏バテを引き起こすきっかけになってしまうことにもなるのです。

 

昔から食べ合わせが悪い!と言われる「鰻」と「梅干し」の相性は?

日本には「食べ合わせ」という、食生活の知恵があります。

昔から「鰻と梅干は食べ合わせが悪いから、一緒に食べてはいけない」と言われていますが、本当なのでしょうか?

 

鰻は不飽和脂肪酸が豊富ですが、独特の油っぽさを感じます。

それに対して梅干しには強い酸味で食欲促進や消化を助ける働きもあり、口の中がさっぱりし、お口直しにもなります。

 

ですから、食べ合わせが悪いということはなく、むしろ一緒に食べることで夏バテの食欲不振にはよい効果があると言えるでしょう。

 

諸説ありますが、油っぽい物、酸味の強い物は胃腸に負担がかかるので、一緒に食べない方がいいとか、梅干しの酸味は食欲促進の作用があるので高級なうなぎを食べ過ぎてしまわないようになどという考え方によるものと言われています。

 

食べ合わせ以前に、いくら体によい食材であっても「適量」を守ることは肝心ですから、食べ過ぎて胃がもたれないように気をつけてくださいね。

 

 

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健康管理士・調理師・整体師・ダイエットアドバイザー 池上道代さん

みち整体院 院長

健康管理士、調理師、整体師、ダイエットアドバイザーの資格を持ち、
お客様の健康から美容、食育のお悩みに幅広く応える。
また、日本痩身医学協会認定講師、日本フィジカルナテュール整体スクール神戸校校長として、ダイエットアドバイザーの資格取得から育成まで、トータルでサポートしている。

https://qol-up.wixsite.com/website

 

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