食事の謎を解き明かす栄養トリビア

「花粉症にヨーグルトが良い」は本当?アレルギー対策に摂りたい栄養素

いまや国民病ともいえる花粉症。

3人に1人が花粉症に悩んでいるといわれています。

花粉症の原因となる代表的なスギ花粉は、1月ごろから飛散し始め、2・3月にピークを迎えます。ほかにもヒノキ花粉、ブタクサ花粉をはじめ、花粉症の原因になる花粉は1年中飛散しています。

 

病院で処方されるアレルギーのお薬は眠くなったり、ボーッと集中力が欠けたりと副作用が出ることもあり、できればお薬に頼らずに乗り切りたいという方も多いのではないでしょうか。

 

薬に頼らない方法のひとつとして、ヨーグルトや乳酸菌飲料を摂取することにより、花粉症(アレルギー)が良くなったと言う情報を見たり、聞いたりされたことがあるかも知れませんね。

 
花粉症にヨーグルトが良いは本当?
 

今回は、花粉症にヨーグルトや乳酸菌飲料などを摂るのがよいといわれているのはなぜか?

また、ヨーグルト以外にも花粉症対策に摂取したほうがよい食品をご紹介します。

 

 花粉症を発症するメカニズム

花粉症がなぜ発症するのかご存知ですか?

花粉症は、花粉(アレルゲン)が体内に入ったとき、免疫グロブリンのひとつ「IgE抗体」が過剰に作られて生じるアレルギー疾患です。

鼻水などの症状がみられ、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。

 

花粉症が起こるメカニズムは、花粉(アレルゲン)が鼻腔内の粘膜に付着することにより、体内に抗体が作られて「マスト細胞」という細胞に結合します。その後、再度花粉(アレルゲン)が鼻腔内に侵入すると、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されます。これにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされるのです。

 

アレルギーと腸内細菌の関係

 近年、乳酸菌入りの商品が多く見られるようになりましたね。

 

ヨーグルトには乳酸菌が沢山含まれているので、腸内環境を整えることが出来るそうですが、花粉症と腸内細菌は関係があるのでしょうか?

 

花粉症などのアレルギーは、通常私たちの体を守ってくれている免疫が過剰に反応することで現れます。

この免疫を司るリンパ組織は、全身にあるリンパ節が関与しています。

 

そして体内で最も活発にリンパ球が活動しているのが腸のパイエル板と呼ばれるリンパ組織なのです。

人間の小腸粘膜の表面積はなんとテニスコート1面分の広さにもなり、この粘膜下にリンパ球がびっしり詰まったパイエル板があります。

 

腸内細菌には、善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌と、悪玉菌のウェルシュ菌や大腸菌があり、悪玉菌が増えるとパイエル板のリンパ組織に影響が出て免疫が暴走しアレルギー症状が引き起こされます。その一つが花粉症なのです。

 

身体の免疫をつかさどる「免疫細胞」の約7割が腸に存在しているため、免疫機能を正常に保つには、腸内環境を整えることが重要といわれているのです。

 

ヨーグルトが花粉症対策によいといわれているのは、善玉菌の一種である「乳酸菌」が多く含まれているためです。

乳酸菌が豊富な食品を摂ることで、腸内の善玉菌が増えて腸内環境が整い、腸のはたらきがよくなると考えられているのです。

 

ですが、ヨーグルトの原料は牛乳であるためタンパク質が多く、腸内の悪玉菌を増やしてしまう可能性もありますので、食べ過ぎには注意が必要です。

また空腹時にヨーグルトを食べると、胃酸で乳酸菌が死んでしまうことがあるため食事と一緒に摂るほうがよいでしょう。

 

ヨーグルトと一緒に食べるとよい食品は

善玉菌の乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促すために、「オリゴ糖」や「食物繊維」が多く含まれる食品を合わせて摂取するとよいでしょう。

オリゴ糖はバナナや大豆、玉ねぎやごぼうなどに多く含まれています。食物繊維は果物やきのこ、野菜類などに豊富に含まれています。

 

ヨーグルトを食べるときは、善玉菌の増殖を促すためにもオリゴ糖や食物繊維を多く含む食品を合わせて食べたいですね。

 

ヨーグルト以外に花粉症(アレルギー)に良いと言われる栄養素

・オメガ3脂肪酸

魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)といったオメガ3脂肪酸は、炎症抑制作用があることが知られており、タンパク質を主に魚から摂取していた昔の日本では、今よりも花粉症やアトピー性皮膚炎になる人は少なかったといわれています。

 

オメガ3脂肪酸はサケ、マグロ、マスなど脂の多い魚や、カニ、ムール貝、カキなどの貝類に含まれています。

 

※参照:魚油に多く含まれるオメガ3脂肪酸が皮膚アレルギー反応を抑制する機序の解明・京都大学

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2015-10-06

 

・ビタミンD

近年の研究において、ビタミンDが免疫力の向上やアレルギー症状を改善する作用を持つことが分かってきました。

ビタミンDには「カテリジン」という細菌やウイルスを殺すタンパク(抗菌ペプチド)を作らせる働きがあります。

 

また、腸の粘膜が弱くなっておこるリーキーガット症候群(腸の粘膜細胞間の結合が緩んで隙間が大きくなり、口から入った花粉などが腸壁から漏れ出て体内に侵入し過剰なアレルギー反応を引き起こす)の改善にも効果があるといわれています。

ビタミンDは緩んだ腸粘膜の結合状態を改善し、適切な免疫抗体の産生を促すことで花粉症を改善してくれます。

 

ビタミンDはいわし、サケ、サンマ、マグロ、サバなどの魚、牛のレバー、バター、チーズ、卵黄や、キノコ類に含まれています。

 

・ビタミンA

アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギーは、皮膚や粘膜にトラブルが起きるものですが、皮膚や粘膜を正常に保つためになくてはならない栄養素がビタミンAです。

 

ビタミンAが不足すると、粘膜が角質化して乾いてしまいます。乾いた粘膜は、チリやホコリ、細菌から体を守るバリア機能が低下します。本来は排除すべき異物が侵入した結果、皮膚や粘膜に様々な症状が起きることで、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患につながります。

 

喉や鼻は粘膜や線毛の表面を粘液が覆っています。粘液の主な成分は「コンドロイチン硫酸」と呼ばれる物質です。このコンドロイチン硫酸を体内で作り出すためには、ビタミンAが必要なのです。

 

ビタミンAはウナギ、牛や豚、鶏のレバー、銀ダラなどの動物性の食品、にんじん、かぼちゃ、ニラなどの緑黄色野菜に含まれています。

 

花粉症に負けない体をつくろう

ヨーグルトや乳酸菌飲料は、乳酸菌を多く含むことから、腸内環境を整えて花粉症の症状を和らげるといわれていますが、花粉症を完全に治すというわけではありません。

花粉症は発症してから対策をおこなうのではなく、発症しないように体の免疫力を上げておくことが重要です。

 

花粉症などのアレルギー症状に気づいたら、早めに治療を開始するとともに、食事の栄養バランス、睡眠、適度な運動をするといった基本的な生活習慣を整えて、免疫力を維持することを心がけて生活したいものですね。

 

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健康管理士・調理師・整体師・ダイエットアドバイザー 池上道代さん

みち整体院 院長

健康管理士、調理師、整体師、ダイエットアドバイザーの資格を持ち、
お客様の健康から美容、食育のお悩みに幅広く応える。
また、日本痩身医学協会認定講師、日本フィジカルナテュール整体スクール神戸校校長として、ダイエットアドバイザーの資格取得から育成まで、トータルでサポートしている。

https://qol-up.wixsite.com/website

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