知っておきたい!健康最前線

第4回 眠れぬ夜、羊を数えるよりも良い方法は?

第4回 眠れぬ夜、羊を数えるよりも良い方法は?

気持ちよく眠れていますか?

寝苦しい夏がやってきました。
眠れない夜に「羊が一匹、羊が二匹…」と数えるのは定番ですが、なぜ羊なのでしょう。カメではだめなのでしょうか?ウサギでは?
「気になって余計に眠れない!」と言われそうなのでお答えしましょう。
「羊」が登場する理由には「羊(Sheep)の発音がSleepに似ているので、続けて言っていると自然と眠くなる説」や「『眠れ、眠れ(Sleep, Sleep)』と唱えていたら口が回らなくなり、『Sheep』になった説」など諸説があります。いずれにせよ、英語の「Sheep」から来ているので、日本語でいくら「羊」と言っても効き目はあやしそうです。実際、日本の研究者が大学生を対象に実験したところ、羊を数えるより腹式呼吸をしたほうが早く眠れたという結果が出ています。

さて、日本で不眠に悩んでいる大人はおよそ3500万人と推定されています。4人に1人もが睡眠の質に悩んでいる。健康への影響が大きいので、国としても放置するわけにはいきません。そこで厚生労働省では昨年、「健康づくりのための睡眠指針」を11年ぶりに改定しました。

【健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12 箇条~】

  1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に。
  2. 適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
  3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
  4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
  5. 年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
  6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
  7. 若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
  8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
  9. 熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
  10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
  11. いつもと違う睡眠には、要注意。
  12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

「8時間睡眠」のウソ

よく「理想の睡眠時間は8時間」と言われますが、本当なのでしょうか。
「睡眠指針」によれば、健康な人の夜間の睡眠時間は年齢とともに減り、たとえば45歳では6.5時間が標準的。個人差もあるので、6時間以上8時間未満くらいの睡眠がとれていればよく、必要以上に睡眠をとったからといって、健康になれるわけでないことも証明されています。日中、生活に支障が出るような眠気を催さないのであればよし。8時間にこだわらず、アバウトに考えればよいのです。

適度な運動ときちんと朝食。

夜ぐっすり眠りたい人にとって、運動不足はやはり大敵。1日に30分以上の歩行や運動を習慣的に続けている人は睡眠の質もよいのです。昼間はもっぱらデスクワークという人は、適度に体を動かして疲れさせてあげる(笑)ことが大切です。
意外なのが「朝食」との関係です。朝食ぬきで学校に行く中高生には、寝つきが悪い子や眠りの浅い子、早朝覚醒、不眠などが多いという調査結果が。中高生に限らず、朝食を食べることで「一日の始まりだよ!」というシグナルを与え、身体とこころをしっかり目覚めさせてあげることが、眠りにとってもよいようです。

眠る前にこんなNG習慣、していませんか

さて、寝る前のひととき、リラックスするためにしていたことがじつは逆効果、なんてことも。
たとえば寝酒。確かにアルコールには一時的には眠気を強くする効果はあります。しかし、習慣化すると睡眠時間が短くなったり、眠りが浅くなったりと、睡眠の質、量ともに悪化します。タバコもNG。タバコに含まれるニコチンには覚醒効果があるからです。もっとも、健康へのリスクを考えれば、タバコはやめるに越したことはないのですが…。
「覚醒」と言えばカフェインも気になりますよね。コーヒーや緑茶は避けていても、栄養ドリンクやコーラにもカフェインが意外に多いことをご存じですか。知らずに飲んでいると、気づかぬうちにカフェインを摂ってしまうことになります。
最後に、ベッドに入ってもスマホが手離せない方へ。暗い室内で眠る直前までスマホやタブレットでゲームやSNSを楽しんでいると、画面からの光の刺激で目がさえてしまいます。
「眠りが浅い」「昼間、よく眠くなって困る」という方は、ご自分の眠る前の過ごし方を振り返ってみてはいかがでしょう。

眠りのための「良い習慣」と「悪い習慣」

 

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