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第10回 今年こそ始める!メタボ対策

第十回 今年こそ始める!メタボ対策
あけましておめでとうございます。お正月はゆっくり過ごせましたか?おいしいおせち料理に、お雑煮、お酒。食べたり飲んだりで、すっかりお正月太り、という方も少なくないことと思います。そこで、新年第1回目のテーマは、「メタボ」。お腹周りが気になる方は、休み明けからさっそくメタボ対策を始めましょう!

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いまさらですが「メタボ」って?

メタボ(メタボリックシンドローム)=肥満と思われがちですが、実はそうではありません。あらためて説明すると、メタボリックシンドロームの日本語訳は「内臓脂肪症候群」。腸のまわりなど、内臓に脂肪がつく「内蔵肥満」に高血圧、高血糖、コレステロールや中性脂肪が高いなどの「脂質代謝異常」が加わった状態をいいます。このような状態が続けば動脈硬化を促進させ、心臓病や脳卒中など深刻な病気をまねくリスクが高いのです。2008年から始まった「メタボ検診」では、ウエストの太さ(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cm以上の人で、さらに高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3つのうち2つが当てはまるとメタボと診断されます。

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■メタボリックシンドロームの診断基準

必須項目 ウエスト周囲径 男性 ≧ 85cm
女性 ≧ 90cm
選択項目
3項目のうち
2項目以上
1. トリグリセライド(中性脂肪)
かつ/または
HDLコレステロール
≧ 150mg/dL

< 40mg/dL

2. 収縮期(最大)血圧
かつ/または
拡張期(最小)血圧
≧ 130mmHg

≧ 85mmHg

3. 空腹時高血糖 ≧ 110mg/dL

この「メタボ」という言葉は10年前の2006年に年末恒例の「流行語大賞」のトップテンにランクイン。以来、私たちの生活の中にすっかり定着しました。厚生労働省ではメタボ検診やその後の特定保健指導といったメタボ対策を行っていますが、残念ながら男女ともに肥満者の割合、血中コレステロールの平均値などは横ばいといったところです。日本人の死因の1/3を占める心臓病と脳卒中の原因の多くは動脈硬化にあります。自分の健康を守るためにも、さらには増え続ける日本全体の医療費を抑えるためにも、メタボの予防や改善を心がけたいですね。

“三つ子の肥満は百まで“!?

いま、成人男性の3割、女性の2割、そして子どもの1割が「肥満」に当たります。肥満の子どもたちは、中性脂肪、血圧、血糖の値も高い傾向にあり、子どもながらにメタボにあてはまる可能性が高いのです。しかも、“三つ子の魂百まで”ではありませんが、肥満の子どもの70%は、大人になってもそのまま肥満になるといわれています。子どもの肥満も早期発見、早期治療が必要です。そこで、成人同様、「小児期メタボリックシンドローム」の診断基準も作られています。

■子どものメタボリックシンドロームの診断基準(6~15歳)

必須項目 ウエスト周囲径 中学生 ≧ 80cm
小学生 ≧ 75cm
もしくは
≧ウエスト周囲径(cm) ÷ 身長(cm) = 0.5
選択項目
3項目のうち
2項目以上
1. トリグリセライド(中性脂肪)
かつ/または
HDLコレステロール
≧ 120mg/dL

< 40mg/dL

2. 収縮期(最大)血圧
かつ/または
拡張期(最小)血圧
≧ 125mmHg

≧ 70mmHg

3. 空腹時高血糖 ≧ 100mg/dL

子どものメタボを防ぐためには、生活習慣が大切です。子どものメタボが進行しやすい生活パターンは、「朝食を食べない」「夕食を食べる時間・寝る時間が遅い」。さらに家の中でテレビを見たりゲームばかりしていて運動不足だったり、スナック菓子など脂肪分、塩分の多い間食も肥満になる原因です。「都市部の子どもたちには外で元気に遊べる場所がないから…」という声もよく聞かれますが、実は農村部の子どもの方が一日あたりのテレビ視聴時間が長い、という報告もあり、地域による子どものライフスタイルの差は小さくなってきていると言えそうです。

生活習慣を見直してメタボ予防を

さて、大人の話に戻りますが、メタボの改善のポイントは「食事」と「運動」、「メンタルヘルス」の3つで肥満を改善することです。

【食事】
まずはダイエット。軽度~中等度(BMI25以上30未満)の肥満の方の場合、3~6ヵ月で体重の5%を減らすことを目標にしましょう。そのためには、1日の摂取エネルギーを1200~1800Kcal程度に抑えましょう。でも、ダイエット中であっても栄養バランスは大事です。朝昼晩の3食をちゃんと摂り、早食いをしない、満腹になるまで食べない、間食も控えるなど正しい食習慣も心がけましょう。

【運動】
こまめに身体を動かしたり、ウォーキングしたり、活動量を増やします。だまっていても消費されるエネルギー=基礎代謝量を増やすには、スクワットなどの筋トレも効果的です。

【メンタルヘルス】
実は、ストレスもメタボに関連しています。ストレス解消のために暴飲暴食したり、精神的に疲れてよく眠れなかったりするのは肥満の原因に。充分な休養を取って心身ともにリフレッシュしたり、気分転換に適度な運動をしたりすることはメンタルヘルスにも、ひいては肥満予防のためにも大切です。

ところで最近、なんとペットにもメタボの診断基準が設けられました。愛犬や愛猫が糖尿病や心臓病などの深刻な病気になることを防ぐため、東京都獣医師会では今年の秋からこの基準が使われるとか。ペットの場合は餌の与えすぎや室内での飼育による運動不足など飼い主の甘やかしが一因ですが、振り返ってみると自分自身にも同じことが言えるのではないでしょうか。
メタボ対策には近道はありません。一年の計は元旦にあり。新しい年を迎えたことをきっかけに、今日から少しずつでもメタボ対策に取り組んでみてはいかがでしょうか?

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【参考資料】厚生労働省「e-ヘルスネット」「平成26年国民健康・栄養調査」、文部科学省「平成26年度学校保健統計調査」

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