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第11回 しばらく?ずっと?更年期

第十一回 しばらく?ずっと?更年期
今までにない症状が現れて「もしやこれが更年期?」と思っている方。
さまざまな更年期症状が一挙に押し寄せて、「いつまで続くのか…」とうんざりな方。
そして、「いずれ私にも来るのかな…」と不安に思っている方。
じつは、更年期には「しばらく」と「ずっと」の2種類があるのをご存じですか。

「しばらく」と「ずっと」イメージ画像

更年期は気づかぬうちに訪れる

更年期とは、女性が閉経する前後5年間ほどの期間をいいます。日本人女性の閉経の平均年齢は50歳ですから、平均的には45~55歳の間が更年期に。ただ、40歳前後で閉経が訪れる人もおり、個人差があります。妊娠・出産という役目を終えた女性の体が、卵子を育て排卵をうながす女性ホルモンの分泌をやめてしまうため、月経も不必要なものになり、「閉経」が訪れるのです。

閉経は、「はい!今日から閉経」というお印があるわけではありません。月経が不規則になり、間隔がだんだん伸びて、直近の月経から1年間経つと「閉経」です。閉経の5年ほど前から女性ホルモンが少しずつ減り始めていることには気づきようもありませんが、体は女性ホルモンが減りつつあるなか、新たな環境変化に適応しようと必死にがんばっている時期なのです。いたわってあげたいですね。

更年期障害は誰にでもある!?

更年期に現れる症状やその程度はさまざまです。50~70歳女性を対象にした調査(サン・クロレラ調ベ)によれば、最も多い症状が「顔のほてり、のぼせ」で52.7%、次いで「発汗」の48.9%。「疲れやすい」が37.7%。「めまい」や「頭痛」を2割程度の方が感じています。
これでおわかりのとおり、更年期だからといって、誰もが憂うつな症状に悩まされるものではないのですね。「特に症状はなかった」人も約1割います。将来の更年期が不安な方も、あまり心配する必要はありません。

症状の強さもごく軽い人から、寝込むほどつらい人までとさまざまですが、日常生活に支障が出る場合は、「更年期障害」という「病気」として治療が受けられます。これほどまでに症状が重い人は全体の2割程度といわれています。

「しばらく」の症状を快適に乗り切るコツ

更年期に特有の症状は、女性ホルモンの減少にともなう自律神経の乱れによるものです。体が女性ホルモンの「低値安定」に慣れてくれば、自然におさまってきます。個人差はありますが、「しばらく」のお付き合いと考えてください。

そうは言っても、症状が出ているときはつらいもの。少しでも快適に過ごせるようにしたいですよね。そこで、代表的な更年期症状について自分でできる対策を紹介しましょう。

●のぼせ、ほてり
のぼせを避けようと薄着になってばかりですと、体の冷えから自律神経のバランスをくずし、かえって症状が強くなりがちです。むしろ、のぼせには体を冷やさないこと、運動やゆっくりとお風呂につかるなど、汗を出す機会を増やすことが大事。足の「湧泉(ゆうせん)」「第二太敦(だいにたいとん)」と呼ばれるツボを刺激するのも効果があります。

足の「湧泉(ゆうせん)」「第二太敦(だいにたいとん)」と呼ばれるツボ イメージ画像

●発汗
大汗をかいて困るとき。ワキの下には発汗をうながす神経があり、そこをきゅっと抑えると反射で発汗が抑えられます。両手をワキの下に挟んでぐっとしめてみましょう。ブラジャーのベルトもこの役目を果たしますので、ホックゆるめで着用すると逆効果です。また、出かけるときに小さな保冷材を冷凍庫から取り出してバッグに入れておき、首元に当てると顔まわりがクールダウンして顔ののぼせや汗を抑えることができます。

ホントにこわいのは「ずっと」の更年期

更年期というと、上に挙げた「しばらく」の症状を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、ホントにこわいのは、更年期を機にはじまり、「ずっと」続く健康の変化なのです。具体的にいえば、肥満とメタボリックシンドローム、骨粗しょう症の進行です。

女性ホルモンは生殖にかかわる一方で、肥満や高血圧、高コレステロールを防いだり、骨の健康を守る働きをする、女性の健康を守る機能もあります。そのため、40代までは男性に多いメタボや高血圧が、50代以上になると女性にも増加。50代以上で骨量が徐々に減り、気づかぬうちに骨粗しょう症になってしまうのも同じ理由です。

そうそう、あなたは月経の前後に無性に甘いものが食べたくなった経験、ありませんか?実は、女性ホルモンの減少は、味覚にも影響します。更年期を境に、つい濃い味、甘いものを食べたくなることが多く、時には精神的なストレスもあいまって食べ過ぎにつながることも…。更年期を機に無自覚のうちに変わる食習慣が、病気を招くこともありますので、注意したいですね。

食べ過ぎる女性 イメージ画像

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