続・こころをほぐす、メンタルヘルス講座

女性は男性の2倍うつ病にかかりやすい!?妊娠中や産後はとくに要注意!

女性の人生で妊娠・出産は一大イベントです。

自身のお腹に命が宿った喜びと同時に、体調の変化や出産・育児への不安などから、いわゆる妊娠うつになることも多くあります。

出産後もマタニティブルーや産後うつなど、精神的に不安定になりやすい状況からひどくなると治療が必要になるケースもあるのです。

 

今回は、女性にとって一大イベントである妊娠・出産に伴ううつ病について考えてみたいと思います。

 

妊娠・出産でうつ病にかかるのはなぜ?

うつ病の発症には、ストレスが大きく関係しているといわれています。

 

いまの時代、なにもかもが速いスピードで大きく変化することが増えています。

環境の変化に対する受け止め方は、1人ひとり異なりますが、自分に起こった変化が大きく自分の生活に影響を及ぼす場合、自分なりに考え、対応・処理することが難しいことがあります。

それが大きなストレスとなって、身体と心に大きな負荷をかけ、うつ病発症になることもあるのです。

 

悲しい、つらい、ということで身体と心に大きな負荷がかかるのは分かりやすいですが、妊娠・出産はむしろ嬉しい、人生においての明るいイベントであると思います。

しかし、そんな出来事であってもストレスになることがあります。

 

マタニティブルーのほかに、マリッジブルーと言われる言葉があるように、結婚というイベントの前にうつ症状になる女性もいます。

これらに共通しているのは、女性のこれまでの生活が大きく変化する転機であるということです。

 

そしてもうひとつ、ホルモンの影響があります。

妊娠・出産はまさにホルモンの分泌が大きく変化するとき。ですから、うつ状態になるのは妊娠・出産をした女性なら誰にでも起こりうることなのです。

 

女性のほうが環境の変化が起こる出来事が多い

このように、過度なストレスを抱えるとうつ病という病気になりやすいのですが、女性の場合5人に1人が一生のうち一度はうつ病におちいる、とも言われています。

それは、女性は男性の2倍うつ病にかかりやすいということになります。

 

その原因は、女性のほうが男性に比べ、環境の変化を伴うイベントが多い、ということではないでしょうか。

 

その代表的ともいえるイベントが妊娠・出産です。

 

妊娠・出産は女性にしかできないことです。

夫婦で望んで妊娠したとしても、お腹の中で子を育み、お腹を痛めて出産するのは女性にしかできません。

 

仮に夫婦共働きだった場合、これまで通り仕事ができなくなるのは妻である女性だけです。

責任ある仕事にやりがいを感じ、働くことが楽しくて仕方ないという女性でも、妊娠するとこれまで通りに仕事ができないことも増えていきます。

そして、待っているのは出産を機に育児休暇を取るか、退職するかの2つの選択です。

どちらにしても大きな環境の変化が待っています。

 

また、1人目のときはなにもなかったのに、2人目の妊娠でうつ病になる人もいます。

つわりでしんどくても、上の子の育児があるので、これまでと同じように日常生活を送れなくなることによって、ストレスが大きくなるからでしょう。

 

シングルマザーで出産することを決めた女性は、もっと大きく環境が変わるため、ストレスもさらに大きいものだと想像できます。

 

出産後も、職場復帰をどうするか、その場合子どもを預かってくれる保育園に空きがあるか、などの悩みが次々と降りかかってきたり、専業主婦であっても、上の子との育児を日中1人でこなさなければいけない状態など、環境の変化によってこれまでなかった悩みが生まれていきます。

 

妊娠うつ・産後うつの症状

妊娠・出産時はホルモンが大きく変化することもあり、通常でも精神的に不安定になることがよくあります。

 

よく聞くマタニティブルーは、産後2~3日目ごろから表れる一時的なうつ状態です。不安を感じやすくなり、自分だけが孤独だと感じたりするなど、感情が不安定になります。癇癪を起し、わけもなく涙が出たりする人もいるようです。

出産を経験した約半数が体験すると言われ、これらは産後1ヶ月程度で治まっていき、病気ではありません。

 

妊娠うつは、妊娠中に発症するうつ病です。日本国内でおこなわれた調査では、妊婦の約15%がかかるというデータがあります。

ホルモンが大きく変化する妊娠初期に多く発症し、出産の時期までに解消する人がほとんどです。

 

産後うつは、分娩後2週間~3ヶ月以内に発症することが多いうつ病です。

短ければ1ヶ月程度、長いと1~2年ほど症状が続く病気で、出産した10~15%の女性がかかっているというデータがあります。症状は軽度~重度まであります。

 

たんなるホルモンが大きく変わることによる、精神的不安定だと軽く考えていたら、どんどん重症化することがあるのが、妊娠うつ、産後うつなのです。

 

自分への期待値を下げる

うつ病になると、自分自身や環境や状況を悪くとらえる傾向が強くなります。

そうなると、「自分は母親失格だ」「こんな私が母親になれるわけがない」といった自分を責める気持ちが起こります。

 

うつ病を重症化させないためには、自分や周りへの期待値を下げることが大切です。

 

「妊娠・出産したら誰にでも起こりうる症状」とまずは捉え、何事も完璧にしようとしないことです。

 

家事も、仕事も普段の5~6割できればよい、と考えましょう。

日によってはまったくできない日があってもいいのです。

 

そして周囲に悩みや不安を打ち明けることです。

「言ってもどうせ分かってくれない」と1人で抱えず、どんな些細なことでも口に出すこと。

 

もし、一番の理解者であってほしい夫の理解が得られないのであれば、母親や兄弟姉妹、友人などに話し、夫への橋渡しをお願いしてもよいでしょう。

 

妊娠中なら、体調がよければ、夫と2人で食事に行ったり、映画を見たり、楽しめることを積極的にするようにしてみたり、出産後なら時々は両親や友人に子守をお願いして、夫婦2人の時間を持てるように工夫してみましょう。

 

なによりも身体が一番

妊娠・出産は女性の身体も大きく変化します。

そんなときは、まずは自分の身体が一番。自分の身体をとことんいたわってあげましょう。

 

体調が悪いと、感情もイライラしたり不安定になりがち。

今の状態は一生続くのではない、と割り切り、今ベストな身体の状態にすることを一番に考えてみてください。

 

まずは、生活リズムをできるだけ崩さない。

早く寝て、早く起きる。

妊娠中は眠くなる人も多いですが、昼寝は眠りすぎないようにしましょう。

 

また、栄養はしっかり摂ること。

妊娠中や出産後に太りすぎないように気を配るのはよいことですが、カロリーだけを気にするのではなく、栄養を摂ることに意識を向けてみてください。

 

バランスのよい食事でしっかり食べることです。

うつに効果的な栄養素は、たんぱく質や鉄、亜鉛などです。

毎日の食生活に積極的に取り入れてください。

 

>>こちらの記事もおすすめ。「うつ状態を改善 心に効く栄養

第15回 うつ状態を改善 心に効く栄養

 

また、休息をとることも必要です。

うつ状態になりやすい人は、真面目で頑張りやさんに多く、知らないうちに心身に疲れをためています。

 

休息とは睡眠をとるだけでなく、家事や育児にも上手に手抜きをすることです。

家事も育児にも「○○しなければいけない」というルールを多く作らないようにしましょう。

 

笑顔で過ごせることが一番

「なぜ私ばかりこんなつらい目に…」

「ダンナは分かってくれない」

「もう子どもなんていらない」

そんなふうに思ってしまうのが妊娠・出産時のうつです。

 

私にもそんな経験があるので、つらい気持ちとてもよくわかります。

 

私は大丈夫!と気負わず、私はダメなんだと過剰に自分を責めず、毎日どうすれば自分が笑顔で過ごせるか?を一番大事にしてください。

 

そのためなら、多少部屋が汚れていても、料理が手抜きでもいいのではないでしょうか?

 

そして、ときどきはあなたの周りにいる、あなたの手助けをしたいと思ってくれている人に甘えてみましょう。

あなたが「助けてほしい」と言ってくれるのを待ってくれている人が、きっといますよ。
 

心理カウンセラー・ヒューマニティプロファイラー 月野るなさん

ルナリバティ代表

女性の自立支援活動を行う中で、身体と精神のバランスが人生に与える影響に着目。溝口式分析学を学び、心理カウンセラー、バイオリズムコーディネーター、ポテンシャルアナライザー、ヒューマニティプロファイラーのライセンスを取得。

精神面と肉体面の細胞パワー(バイオリズム)を活用し、ビジネス・ライフスタイルにおけるアドバイジングを行う。

https://ameblo.jp/tsukino-luna/

 

日々の役立つ健康情報を配信中 サンクロレラのFacebookはこちら

バックナンバー

vol.1 もう子どもに怒りたくない!イライラしない子育てのススメ
vol.2 第一印象で人間関係が変わる!自分らしく見せて人気者になるには?
vol.3 「職場の人間関係」で、社会人としての成長度がグンと変わる!自己成長のためのポイントとは?
vol.4 SNSがあなたの自信を崩壊させる!?自信を育てたいときは情報を断捨離しよう!
vol.5 あの人が羨ましい…!人と比較して嫉妬に苦しむあなたに伝えたい「嫉妬をバネにする3つの方法」
vol.6 ゲーム大好きな人は要注意!?やる気が出ないのは、セロトニン欠乏脳かも?
vol.7 身近な人間関係がうまくいくコツ!喜んでもらい、自分も喜べる循環を作ろう
vol.8 ストレス発散のつもりの悪口が、逆にストレスを大きくしているって本当!?
vol.9 自分の仕事がはかどらない…。イライラする…!ダメダメな新人、どう育てる?
vol.10 「自分の意見が言えない…」職場での人間関係をよくする伝える力の磨き方
vol.11 自分の人生は、自分で決めて生きる!「依存体質」から抜け出し、自分自身を取り戻そう
vol.12 寒くなると気持ちが落ち込む「冬季うつ」を吹き飛ばそう!北欧の人に学ぶ「幸福感」とは?
vol.13 人生開運3つのポイント!これを忘れなければ運は開ける
vol.14 素直じゃない人は要注意!素直になれば恋愛も仕事も、人生すべてがうまくいく!
vol.15 なんとなく不安、毎日おもしろくない…。ストレス社会に打ち勝つ5つの方法
vol.16 やる気が出ないから仕事がはかどらない…!やる気スイッチを入れるたったひとつの方法とは
vol.17 「孤独」を楽しみ、人生の糧にしよう!寂しさに負けないための過ごし方
vol.18 免疫力を高め、強い身体づくりに必要なのは「楽しい」をイメージする力!
vol.19 昭和世代が理解できない…!世代ギャップでストレスを溜めない、賢い付き合い方を知ろう

このページの先頭へ